2016年04月28日

孤独のススメ

☆☆☆☆☆



妻を亡くし独り暮らしの男。毎日毎日規則正しく同じ生活を繰り返している。人付き合いは毎週日曜日の礼拝のみ。それでも秩序正しくシンプルで平穏な暮らし。そんな彼が、帰るべき家を知らず言葉も話せないようなおかしな男を自宅に泊めてやることにすることから物語ははじまる。

映画はその二人の奇妙だが静かな生活をただ傍観しているだけのようにも見えた。だが少しずつこころざわめくものが見えてくる。白痴のように振る舞う男がふと間違えて、亡き妻の服を着てしまうことから主人公自身も迷いの中に踏み込む、もしかしたら彼を妻の生まれ変わりのように見たのかもしれない。女装した男暮らす彼を見て、少年がホモと侮辱する。なぜか激昂する主人公。そんなふたりが夫婦の思い出の地、マッターホルンへの旅行を考え始めたときに、迷い込んだ男の正体がわかる。

その後は怒濤のように進む。何もかも明らかになっていく二人の男の人生。あまりのことに後半は涙を流し続けて観た。そして予告編の背景で流れる主題歌には感動以外存在しない。"孤独"な男の心を満たすものは何なのか。ただただ拍手喝采を贈るだけだ。
続きを読む
posted by jmovie at 14:55 | TrackBack(0) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年03月09日

マネー・ショート 華麗なる大逆転

☆☆☆ーー



複雑な金融デリバティブ取引が主な題材になっている。映画という枠の中で観客が理解するのは難しいが、それをどういう意味があるのか分からせるための工夫ががんばっている。ジェンガを使った説明は視覚的でよくできていると思った。

住宅ローンを証券化した金融商品を中身をよく理解せずに買う投資家。理解しようとせず単なる数字のオモチャとして遊ぶ金融業者。本当にその中身を詳しく見ていく中で、とんでもない劣悪な商品だと気がつく。この中身を世間が知れば大暴落間違いなし。その大暴落に賭けて大ばくちを打った主人公たち。だがいつかは崩壊するバブルもいつ崩壊するかわからない。日々膨らんでいく損失、損失の補填に追われて神経をすり減らす日々。

住宅ローン市場の詐欺的仕組み、格付け会社の無責任な体制、自己保身のための犯罪的価格操作。それらを的確にわかりやすく映像化しているのはすごい。
続きを読む
posted by jmovie at 10:51 | TrackBack(1) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月22日

ドリーム ホーム 99%を操る男たち【ネタバレ】


☆☆☆☆☆



不動産担保の借金を返済できない人を銀行に代わって家から退去させて担保物権を確保する。かつその家を転売することで利益をあげる不動産仲介業。借金を返せなくて、家は銀行の所有物となっているので、そこに済んでいる人は不法占拠している状態で、それを取り返えす法律の執行官で、警察も彼らの味方。だが、家を"奪われた"人からは人でなしと恨まれる。

主人公は不況のために仕事がなくなり、働きたくても働けない男。母と息子の三人暮らしの家を借金の方に取り上げられてしまう。住む家がなくなり打ちひしがれる、家族や友達と離ればなれになる子供のためになんとか家を取り戻したいが、法律は彼らに味方しない。そんなとき、彼らを追い出した不動産業者のカーバー氏から仕事をオファーされる。いつしかカーバー氏の代わりに、他の債務者を家から追い出す仕事をするようになっていった。

家族を守るため、家を取り戻すためにどんなことをしてでも金儲けをしようとする男が、そのために家族をも失いそうになる。

続きを読む
posted by jmovie at 22:52 | TrackBack(1) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月10日

オデッセイ

☆☆☆☆ー



方程式物。火星に一人取り残された宇宙飛行士が限られた資源を使って、救出までの期間を生き残る手段を考える。ひとつひとつ科学的知識と根気とひらめきによって解決していく。が、気象変動やアクシデントなどで新たな問題が発生し、さらに解決を迫られる。絶対的孤独感と絶望的状況のなか錯乱しそうになるが、淡々と仕事をこなし生き続ける。

主人公のざっくばらんで、くよくよと拘泥しない性格のおかげで明るく見られる。一方地球でも女性・中国系・インド系・アフリカ系など様々な人種の人々あるいは国を超えた全人類こぞっての協力で困難に立ち向かい救出に全精力を注ぐ。

努力と協力により生還。ディズニー映画のような展開。

だが、どこにも悪人になる人はいない。これだけの時間の中でその展開は無理かもしれないがみんながみんな協力的で仲良しだけの世界は非現実的で面白みにもかける。ただ時間と物理的現象のみが敵。

絶望的状況に闘うのを止めたら、そこには死しかまっていない。どんな困難にも立ち向かっていったその姿勢と科学的工夫の数々は素晴らしい。
続きを読む
posted by jmovie at 23:45 | TrackBack(1) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年01月28日

パディントン

☆☆☆☆☆



ぬいぐるみでの実写化で成功した例はあるが、リアルな熊で実写化するのは正直厳しいと思った。むしろ表情豊かになってかわいさが増している。

住む家を失いロンドンに出てきた人語をしゃべるクマが辛い日々を過ごす悲しい物語だが、巻き起こすトラブルが実におかしく笑い声の絶えない楽しい上映だった。

パディントンが人の優しさを信じて純粋に接しようとするが、うまくいかない様子は悲しくなる。が、そのことでも前向きな気持ちを忘れず進み続けるけなげさに励まされる。そしておっちゃこちょいで巻き起こし、こども達と暴れ回る様に大笑い。
続きを読む
posted by jmovie at 12:18 | TrackBack(0) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
にほんブログ村 映画ブログへ
にほんブログ村
にほんブログ村 映画ブログ 映画評論・レビューへ
にほんブログ村