2015年04月17日

試写会「龍三と七人の子分たち」



軽いコメディ。やくざの怖いシリアスに見える場面でも笑いの取れるユーモラスな映画。その笑いは、えっ?こんな場面で笑い来るというのが意表を突いて出るのが面白い。

ただ予告編から若者の暴走を老人が立ち上がって止めていくという年長者にとってのカタルシスのある映画と思って見に行ったのでそういういい面がなかったのがマイナス。

冷徹な金儲けばかりの現代の若い犯罪者よりもやっぱり古いタイプのやくざの任侠や人情がいい!という構図ではなかった。老人がやくざに復帰しても若者の犯罪をとめているわけではない。やっていることはただただ他人の迷惑になることばかり。たまたま悪党と敵対しているだけ。

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ラベル:やくざ 老人
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2015年04月08日

ジヌよさらば 〜かむろば村へ〜

☆☆ーーー



お金恐怖症の青年がお金を使わない生活をするため東北の農村へ移住。そこで巻き起こる事件を描いた映画。

魅力的な登場人物が多く楽しい。

松尾スズキ演じるやくざも、凶暴性は見えないがねっちっこくいやらしい怖さがある。荒川良々演じるチンピラも安易な悪事と田舎っぽさから人の良さにじみ出て憎めない。パートのおばちゃんなのにバイク乗りなギャップの片桐はいり。

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2015年01月28日

神様はバリにいる

☆☆☆ーー



一流の役者が出演しているわりに宣伝とかはあまり見ない。お馬鹿なコメディっぽくってそれでいて人間の生き方に関するなにか肯定的なメッセージを含む映画。そして東南アジアロケってことで『卒業旅行 ニホンから来ました』を思い出しました。1990年代初期の金子修介による一連のコメディ映画。軽いのりでB級ぽいけどしっかり作られていてとても楽しい映画です。

事業に失敗して"莫大な"借金を抱えた日本人女性:照川祥子は自殺するためにバリへ行く。そこで大富豪アニキと出会って彼について歩くうち金持ちになる方法を学ぶ。アニキは多くのビジネスを手がける中、自分を変えてくれたバリに恩返しをするために行動しそのための夢を叶えようとしているが、大きな挫折を経験することになる。

アニキの人生哲学は前向きで一見破天荒だがとても共感できる物でそんな風に生きていけたら素敵だなあと思えるもの。純粋でまっすぐ。バリの風土もまたそれに合っていて最高のロケーションだと思う。が、一方映画で描かれるのはすべて豪勢にお金を使うばかり。お金の使い方で富豪っぽく見せる演出は重要だが、果たしてその「事業に成功」することにもなっているのかなっていないのか。アニキの気持ちはほとんど現地の人に伝わっていない面も見られてもしかしたら空回りなんじゃないかと思わせてしまう。映画として重要性が低いから仕事をしている面は見せられなかっただけかもしれないけど、そのあたりが空想物語で地に足がついていない気がした。

東南アジアのほとんどの国では外国人の土地所有は認められていないって聞いていたので映画を見ている間気になっていたのですが、帰ってから調べたらバリについては大丈夫なみたいでバリ島での不動産投資のサイトがいっぱいみつかりました。アニキさんは実在の人物がモデルみたいです。

http://www.kamibali.jp/
監督:李闘士男
出演者:堤真一、尾野真千子、ナオト・インティライミ、菜々緒、玉木宏








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2013年05月18日

探偵はBARにいる2 ススキノ大交差点

☆☆ーーー

笑わせるというユーモア映画としての出来は断然いい。ダジャレや低俗なギャグ、異様な人物で笑えると思っているどこかの国の英語とは全然違う。状況の面白さ、とぼけた台詞。日本の笑いはまだまだいける。

おっちょこちょいでどこか抜けたところがあるでも熱い心を持つ探偵。今度の事件は行きつけのオカマバーの従業員であるマサコちゃんがテレビ番組に出演した直後に殺されたというもの。容疑者として浮かび上がる政治家。捜査を始めたとたんに様々な勢力から邪魔が入り、狙われる探偵。被害者が応援していたバイオリニストも捜査をかき乱す存在となり、多くの人物・出来事が入り乱れて混乱のなか徐々に捜査の核心に迫って行くように見える。

探偵の捜査は決め内と周囲からの攻撃のなかで新たな事実に気がつくだけだし、重要な事実は周りの協力者が見つけて来てくれ、彼自身が鋭い推理で何かをみつけるわけではない。ハードボイルドのように果敢なアクションと暴力で解決するわけではない。ただただ格好付けているだけのおっちょこちょい。だが彼の情熱とひたむきな態度に周囲がつい協力してしまうことになる。そんな人物像がとても魅力的。

ストーリーの中では現代社会への軽い風刺も交えながら、でも真っ向から取り組んでいる訳ではない。ほどよい時代感がいい具合。でもどっぷり現代ではない。探偵は携帯電話を持たないし、相棒の愛車はポンコツ寸前のオンボロカー。熱いハートと流行に流されない部分を持ちながら現代的事件と関わるのが、東京のような時代の中心地ではないが100万人都市として堂々とした札幌が舞台といういい具合の位置なんだと思う。

ただキーパーソンであるバイオリニスト。普段はいいのだがガラが悪くなったり理不尽で異常な行動をするときに限って関西弁になる。だがその関西弁が超絶的な下手さ。ありえないくらいの下手くそ演技で馬鹿げた言動をするのが、唯一の欠点。興ざめしてせっかく作品世界に入り込んでいるのが、作り物の映画を観ているんだと気づかされる。なぜこんなド下手くそな役者を起用したんだ?大根役者とわかった時点で無理な関西弁を使わせない判断を演出家はできなかったのか?

彼女の言動は大事なポイントに限って頭がおかしいものになる。作者はバイオリニストは全員異常者だから、こんな人物が映画に登場してもリアリティを損なわないとでお考えているのだろうか?事実として現実に理屈の通らないおかしな人物は存在するかもしれない。だがだからといって作り物の世界で頭のおかしな人物がある程度の職業について長年暮らしているような設定はちょっと受入れにくい。映画の他の点の面白さでは☆4つ以上あってもおかしくない映画だが、彼女がことごとく破壊してしまっている。

登場人物でとくに光るのはマサコちゃん役のゴリ。現実のオカマとして生活していたらちょっと外見的に女性っぽさがかけらもなく、近づきたくないのだが。表情や仕草などが、自分が美しくないことを知っていて少し控えめになっている。でもその中で喜びや愛情を感じる部分は、内面からにじみ出してくるものを感じる。特にラストのシーンでの音楽に聞き入る場面は、男性でもなく女性でもない絶妙な表情からにじみ出る幸福感が伝わる。最高の演技だったと思う。
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2012年05月12日

テルマエ・ロマエ

☆☆ーーー

面白いシーンが満載。アイディアが抜群な上、大真面目に古代ローマ人を演ずる日本人役者達がもうそれだけで笑える。楽しい時間をありがとう。

古代ローマの風呂建設技術者が、現代日本にタイムスリップしたらどうなるの?というワンポイントのアイディアだけなのだが、そこには無限のネタが広がっていた。なにからなにまで驚きの連続。私たちには当たり前のことが古代ローマ人の目を通すととんでもないことばかり。

お風呂好き文化ということだけを共通点に、距離も時間もかけ離れたローマ帝国と日本を結びつけたのは実に秀逸。どのシーンもおかしみが有り少々の時代考証や矛盾も気にせず笑い飛ばせる。

だが、ストーリー展開がかなり雑なのが欠点。ローマ人が驚いてひととおり面白い下りが終わったら、さっさと次に移動してしまう。整合性をつけたり、古代人が現代にいることの矛盾を解消するための、スキマを埋める作業を一切していない。おいしいところ取り。面白いシーンだけを総集編的にポンポンとつなげただけ。

その点ががっかり。当ブログはストーリー重視で星をつけるので上記評価となりました。
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posted by jmovie at 00:35 | TrackBack(0) | 邦画・コメディ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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