2016年02月12日

白鯨との闘い


☆☆☆ーー



捕鯨船の中で繰り広げられる男達の権力闘争。クジラとの戦いというより、人間同士の争いが描かれ、最終的にそれがちっぽけなもので自然(クジラ)との関係で見れば大した物でなかったことがわかる。

でも見所は捕鯨のシーン。素手で繰り出す鑓一つを武器に巨大なクジラと戦うシーンは迫力がある。だからこそ、そのピークが中盤で訪れあとは終盤に行くにしたがって地味な場面になってしまうので盛り上がりに欠けてしまう。

さらに船乗りにまつわる色々な生活感が描かれているのがよかった。大洋上の船という常に生命の危機にさらされる現場では、現場の実際的能力が重視されるかに思えたが、港町での家柄が重視され士官と船乗りの身分差がある部分。一瞬で生死を分ける判断力がいる場面。クジラを仕留めた証のピンにステータスを感じて憧れる場面。遠洋にあっても出資者を気に掛けずにいられないこと。そして船長として一国一城の主になることのなによりも重要な点。

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posted by jmovie at 22:35 | TrackBack(0) | 洋画・アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月11日

エージェント・ウルトラ

☆☆ーーー



情緒的なシーンが多くテンポがわるい。薬中でコンビニ店員のダメ男が主人公だけど、ポップにとんだ感じではなくて真面目に出来が悪い。でも真摯に生きている感じで"ダメ"っぷりと超人的な活躍の落差を楽しむこともない。戦いっぷりがかなり泥臭く、ウルトラの美技で驚かせる場面はほぼ予告編で出尽くしている。

つまり予告編最強な映画。

敵=CIAが強ければいいけど、事務職のボスが組織を把握できずただやられるだけで敵も強くない。主人公もそんなに強くないし、相手も強くないとなれば面白くなるわけがない。

アイディアはよかったが、実装がわかっていない。

結局、能力はないけど人間的に魅力的な人物に人生を棒に振って愛を捧げたラブロマンスなのに、エージェント部分を強調したためにターゲットと違う層にアピールしてしまった失敗作。馬鹿だけどオバカではないのはまったくの期待外れ。

もっと純愛路線で攻めればよかったかもしれない。


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posted by jmovie at 19:51 | TrackBack(0) | 洋画・アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月10日

オデッセイ

☆☆☆☆ー



方程式物。火星に一人取り残された宇宙飛行士が限られた資源を使って、救出までの期間を生き残る手段を考える。ひとつひとつ科学的知識と根気とひらめきによって解決していく。が、気象変動やアクシデントなどで新たな問題が発生し、さらに解決を迫られる。絶対的孤独感と絶望的状況のなか錯乱しそうになるが、淡々と仕事をこなし生き続ける。

主人公のざっくばらんで、くよくよと拘泥しない性格のおかげで明るく見られる。一方地球でも女性・中国系・インド系・アフリカ系など様々な人種の人々あるいは国を超えた全人類こぞっての協力で困難に立ち向かい救出に全精力を注ぐ。

努力と協力により生還。ディズニー映画のような展開。

だが、どこにも悪人になる人はいない。これだけの時間の中でその展開は無理かもしれないがみんながみんな協力的で仲良しだけの世界は非現実的で面白みにもかける。ただ時間と物理的現象のみが敵。

絶望的状況に闘うのを止めたら、そこには死しかまっていない。どんな困難にも立ち向かっていったその姿勢と科学的工夫の数々は素晴らしい。
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posted by jmovie at 23:45 | TrackBack(1) | 洋画・ドラマ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月09日

ブラック・スキャンダル


☆☆☆ーー



ボストン南地区のギャングのボスであるジミーの冷酷さが見所。自分を裏切った者は絶対に容赦しない。自らの手で即座に殺してしまう。彼が幼なじみのFBI捜査官と手を組みライバルのマフィア組織をつぶしてボストンでの大立者となる。

映画ではFBI捜査官とギャングのボスの協定となっているが、結果を見ると単にギャングに買収されたFBI捜査官たちという風にしか見えない。一方的にジミーが得をしていて確かにマフィアはつぶせたがそれは双方の利益。ジミーはなんの足かせもなく稼ぎの場を広げ続けた。

それも野放しにされすぎた結果、目立ってしまい一夜のうちに瓦解してしまう。

ジョニー・デップ演じるギャングスターの感情的ではないが強烈な印象を残す行動が、個性的なギャング映画として見ものだった。アイリッシュ系移民の子孫として酒や女におぼれるのではなく、IRA支援を生きがいとしていたという部分も個性的。
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posted by jmovie at 19:42 | TrackBack(0) | 洋画・アクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年02月08日

残穢【ざんえ】 住んではいけない部屋

☆☆☆ーー



ホラーではあるが、あざとい脅かしや雰囲気を盛り上げて強烈な映像をみせる最近のアクションホラーとは違う「怪談」というのがピッタリの怪異話。

地味な感じでなかなか本格的な霊とかが出現せず、ふりが長いなぁと観ていたが、そもそも大事件や衝撃的な映像があるわけではなく、そういうもの。むしろリアルで地味な怪談話を淡々と語る内にそれが大きな怪異の小さな断面を少しずつ見ていたことがわかる。映像的な恐怖よりもその地の底からぞわぞわっと迫ってくる怖さを感じる作品だったことがわかった。

読者からの投稿を元に、脚色して面白い怪談話に仕立てる小説家が主人公。初めは幽霊話なのかよくわからないで放置していたが、続報があるたびに興味をそそられ少しずつ調べ始める。はじめは部屋で聞こえる音だけだったが、女性の首つりがあったのかと考えるようになる。が、その部屋では過去に変死はなかった。調べると他の部屋でも似たような怪異があることがわかる。さらに調べると前住人とか隣人とか「部屋」に地縛霊がついているのも違うよう。土地自体かと思い調べ始めると、さらに色々な異変が見つかるが、次第にそれをひとつにつなぐ出来事が明らかになる。「あれ似たような話があったなど思って調べていくと、根は同じ。それが一番恐い」そういう作品。根の深い、恨みの連鎖。汚れに触れることで被害が広がっていく怖さがあった。

小さな話をいきなりツッコんでぐいぐい調べだしたらそりゃあおかしい。じわじわ地味に始まるのが現実味があるし、真相が後追い調べでわかるはずもない。なんとなくわかったようなわからないような後味の悪いことで後は想像で補うのが雰囲気が合って面白い。
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posted by jmovie at 23:57 | TrackBack(0) | 邦画・その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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